検査結果を見た瞬間、スマホを落としそうになりました。「陽性」と文字が目に飛び込んできたときの絶望感は今でも忘れられません。今回は、実際に私が経験した陽性判定後の流れと、その後の医療機関での対応についてお話しします。
体験者プロフィール
- 年齢・性別:20代女性
- 職業:サービス業
- 検査を受けたきっかけ:交際相手が「尿を出すときに痛い」と言い出し、泌尿器科を受診したところクラミジアが発覚。「君にうつしたかもしれない」と謝られたため
陽性判定を受けたときの心境
彼から「検査したほうがいい」と言われ、検査キットを購入して検査。
返送から4日後に結果通知メールが届いており、仕事の休憩中に結果をチェックしました。
最初は「陰性」の文字を期待していましたが、画面に表示されたのは「クラミジア 陽性(+)」の文字。一瞬自分の目を疑いました。
「嘘でしょ…」と声に出してしまい、隣にいた同僚に「どうしたの?」と心配されました。咄嗟に「家の猫の調子が悪くて…」とごまかしましたが、動揺を隠せませんでした。
その後、休憩室で一人になってから結果をもう一度確認。やはり陽性でした。頭の中が真っ白になって、しばらく何も考えられない状態に。
「私、汚れてしまった」「将来子供が産めなくなったりしないかな」…など、ネガティブな思考が止まりませんでした。
パニック状態からの立ち直り
最初の衝撃から2時間後、やっと冷静になれました。彼に電話して結果を伝えると、「ごめん、僕のせいだ。一緒に病院に行こう」と言ってくれました。その言葉で、少し気持ちが楽になりました。
ただ、ネットで「クラミジア 症状」「クラミジア 治療」などを検索し始めたのが間違いでした。「不妊症のリスク」「卵管炎」「骨盤内炎症性疾患」などの怖い単語ばかりが出てきて、余計に不安が増してしまいました。
翌日の仕事中も上の空で、お客様に「顔色悪いけど大丈夫?」と心配される始末でした。
医療機関での再検査〜診察の実際
陽性判定から3日後、近所の婦人科クリニックを受診しました。彼と一緒に行こうかとも思ったのですが、待合室で一緒にいるのは恥ずかしくて、結局一人で行くことに。
医師は50代の女性。問診票を見ながら「パートナーの方がクラミジアだったのね。症状はある?」と、とても自然に話しかけてくれました。
実は、言われてみれば最近おりものが少し増えていたような気もしたのですが、「これが症状だったのかな」程度の認識でした。
検査は内診台での診察とおりもの検査。1週間後に郵送キットと同じクラミジア陽性の結果が出ました。
治療の開始とその効果
「クラミジアは抗菌薬で確実に治せる病気です。心配いりません」という医師の言葉に、心の底からホッとしました。
処方されたのは「アジスロマイシン」という抗菌薬。1回服用するだけで済むタイプでした。「本当にこれだけで治るんですか?」と半信半疑でしたが、「高い確率で治ります」と説明を受けました。
薬を服用してから2週間後に再検査し、結果は陰性でした。「完治です」と言われた時の安堵感は、言葉では表現できません。
パートナーとの関係への影響
治療中、彼との関係について考えることが多くなりました。
彼は「僕が先にうつってたということは、僕が他の誰かからもらったということだから、本当にごめん」と謝り続けてくれました。でも、正直に言うと「私にうつす前に検査してくれていれば…」という気持ちも少しありました。
治療が完了するまでの間は性的接触を避けましたが、その期間に改めて二人の関係について話し合う機会ができました。今では「健康管理も含めて、お互いを大切にしよう」という認識を共有できています。
この体験から学んだこと
郵送検査の価値を再認識 もし郵送検査を受けていなかったら、症状がほとんどなかった私は検査を受けるタイミングを逃していたかもしれません。早期発見・早期治療の大切さを痛感しました。
情報収集の注意点 ネットで調べるのは簡単で便利ですが、不安になりすぎるのも良くないと感じました。
偏見との戦い 「性病にかかった自分は汚れている」という思考に陥りがちでしたが、これは一般的な感染症の一つだと考えを改めました。